原因自分論の逆が原因他人論で、こういう人は、何かマズイことが起きると、何事につけ自分以外の他人に原因を押しつけてすまそうとする。責任を押しつけるのに恰好の人間がみつからないと、仕方ないから「社会が悪い」「政治が悪い」、果ては「今日の天気が悪かった」「私を生んだ親が悪いのだ」と、最終的には神様のせいにしてでも、自分のせいだとは認めない。こういう人は自然に人のアラ探しもうまくなって、荒々しく攻撃的な人間にみえることもあるが、その本質は弱い自分を傷つけるのが怖いために、逃げの姿勢を取っているだけだ。
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この原因他人論的な生き方は、一見すると精神的に楽なようだが、深刻に自らを反省することがないから、少しも人間的な進歩がない。これはビジネスでもまったく同じである。経営トップである社長が、自分の後ろには客車(社員)がたくさんくっついているから、坂が上れないと原因他人論を持ち出したら、会社はすぐに潰れる。もしほんとうにそうなら、後ろの客車をぜんぶ切り捨ててでも、機関車の自分だけで目的地へ行けばいい。他人のせいにして前に進めなくなるよりも、すべて原因は自分にあると考えて、悪い状況を自らで乗り越えようと、とことん知恵を絞る生き方。これが原因自分論である。