メーカーは薬事法のスキ間をくぐり抜けながら、効果をアピールする毎日。「そのシミヘ」なんか、すでにできてしまっているシミを、“予防”ではなく、“改善されますよ”ということをじつに巧みに表現したコピー。つまりはこれが化粧品の広告表現の限界と見るべきなのかもしれない。そして、こうしたコピーを読む側の心得としては“そのシミ”の“その”の裏をきちんと読んであげないといけない。かつて資生堂の美白広告で「お急ぎですね?」なんていうコピーがあったが、これは“即効性”を訴えるためのじつに巧妙な表現。一日も早くシミを消したい人が“バイバイ急いでますよ”と、これを買ってあげると、おさまりがいいわけである。そういう目で化粧品広告を見ると、これが謎解きみたいでけっこう楽しい。「細胞を見つめるスキンケア」は、本当に細胞をジッと見ているわけじゃなく、細胞の活性を高めますよという意味なわけだし、「シワの原因となる乾燥を防ぎ……」は、シワが取れるかもよという意味。「好き」とハッキリ言えない男の言葉の裏を読むようで、考えようによってはけっこう楽しい。そうか、本当は好きなのネと思うと幸せ倍増になるのと同じ、化粧品も裏を読むと効くのである。
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